マウスピース矯正で使うマウスピースは、とても薄い上に、透明度もたいへん高いです。このため、マウスピースをつけていてもよほど注意して口元を見られない限り、マウスピースをつけていることに気づかれることはありません。
ワイヤー矯正と異なり、マウスピース矯正で用いるマウスピースは取り外しが自在です。食事や歯磨きのときなど必要に応じて外せますから、矯正期間中の虫歯予防だけでなく、日常生活で不自由や不快感を感じることがほとんどありません。
マウスピース矯正のマウスピースは、手作業ではなくコンピューターでひとつひとつを設計して工場で製作します。このためマウスピースの品質が一定に保たれ、手作業による品質のばらつきや誤差が発生しません。
コンピューターのシミュレーションに基づいてマウスピースを作るため、将来必要となるマウスピースをあらかじめ製作しておくことが可能です。そのため、マウスピースをまとめてお渡しできるので、歯科医院に通う回数を減らせます。
歯科治療で使う金属にアレルギーがある方でも、マウスピース矯正ならプラスチック製のマウスピースで歯を移動させるため心配がありません。金属アレルギーの方も安心してお使いいただけます。
マウスピース矯正は、マウスピースを1日20時間以上つけなければ矯正治療の効果が得られません。食事や歯磨きの後、マウスピースをつけ忘れることがないよう自己管理をしっかりしておく必要があります。
マウスピース矯正は、矯正装置であるマウスピースを取り外せるのが利点ですが、着脱する際の破損リスク、外した後に紛失するリスクがあります。
マウスピース矯正でのマウスピースは、定期的に新しいものに交換しなくてはなりません。交換するのを忘れて、古いマウスピースのままでいると矯正治療の効果が得られません。
マウスピース矯正で使うマウスピースは、基本的には古いものは再利用しません。ですが、直前のマウスピースなどはすぐに捨てるのではなく、保管しておくことが薦められています。間違えて捨てないように気をつけておかなければなりません。
ワイヤー矯正は、1900年代から行われている実績のある治療方法です。 今後は、マウスピース矯正の増加も見込まれますが、現状の歯列矯正の主流はワイヤー矯正です。ワイヤー矯正は豊富な治療実績からエビデンスの取れた治療であるといえます。
ワイヤー矯正では、歯に装置を固定することで、力が加わり歯を移動します。歯科医院に来院された調整時以外には、装置を取り外すことがないため、歯の移動が効果的に起こることが期待できます。
抜歯が必要な症例の場合には、マウスピース矯正の種類によっては対応できないことがあります。ワイヤー矯正であれば、抜歯したスペースを活用して、きれいに歯を並べることが可能です。
ワイヤー矯正では、一部の歯並びを対象とする部分矯正から、歯列全体を対象とした全顎矯正まで治療することができます。対応する症例も、上顎前突(出っ歯)、叢生(ガタガタした歯並び)、下顎前突(受け口)など多岐にわたります。
歯列不正の中でも骨格に原因がある場合には、手術により骨格的なアンバランスを補正してから歯列矯正を行うことがあります。その場合には、上下の顎のバランスを考慮し、ワイヤー矯正が選択されます。
ワイヤー矯正の場合、特に表側矯正では、歯の表面に装置を取り付けるため、見た目にも矯正治療中であることがわかりやすいです。
ワイヤーの種類や、舌側矯正を選択することで目立たないようにすることが可能です。
ワイヤー矯正では、歯にブラケットと呼ばれるボタン状の装置を接着し、ブラケットとワイヤーを結紮することで、弱い力を加えて移動していく仕組みです。
調整当日、翌日をピークに痛みがある場合がありますが、徐々に消退していきます。
ワイヤー矯正では、ワイヤーの先が粘膜に刺さらないように確認しますが、毎日の歯磨きやお食事により、ワイヤーの先が歯面から飛び出てしまうことがあります。その場合、粘膜に刺さり、小さな傷ができることがあります。
ワイヤーは固定式のため、ご自分で取り外すことができません。特に小さなブラケットとワイヤーの隙間には、食べ物が詰まりやすいです。
清掃不良になると歯周病やう蝕(虫歯)のリスクが高まります。歯周病やう蝕(虫歯)になると、矯正治療の中断も選択となることも少なくなく、治療で失敗しないためには念入りなブラッシングが必要です。
大半のものはこれまで通りに食べることができますが、キャラメルやガム、もち、といった粘着性の高い食べ物は、ワイヤーについてしまうことがあるためお勧めできません。無理に取り外そうとすると、装置の破損につながることがあります。